マンション設備の被害事例

各設備への被害について

エレベーターの被害事例

 
機種にもよりますが、一定規模以上の地震の場合、エレベーターは自動的に停止します。停止した場合、専門の技術者が安全確認を行なうまで稼働させることが出来ません。また、もし閉じ込められた場合は慌てずに外部との連絡ボタンを押して救助を要請してください。

※エレベーターの地震感知機能について
地震には初期微動(P波)と主要動(S波)があります。現在のエレベーターには「P波センサー」と「S波センサー」が設置されています。はじめに「P波センサー」が地震の揺れを事前に検知し、エレベーターを最寄りの階に停止させドアが開き安全確保を行います。
その後、「S波センサー」が本震を感知し、揺れが小さかった場合は自動的に運転を再開し、揺れが大きかった場合はドアを閉め運転を休止します。

給水設備の被害事例

 
給水管やタンクに水を送る揚水管の破断などの被害があります。またマンションの給水方式にもよりますが、停電により給水ポンプが停止し、水が出なくなります。復旧時に蛇口の開け放しによる漏水を招くことがありますので水道の栓はしっかり閉めましょう。
 

※マンションの給水方式

  • 高置水槽方式
    屋上に設置した水槽の水を重力により各住戸へ供給する方式。停電でも屋上水槽内の水の量までは各住戸で水が出る。  
  • 受水槽方式
    受水槽に貯めた水を圧力ポンプで各住戸へ送る方式。停電だとポンプが働かず各住戸で水は出ないが、地域断水のときでも受水槽内の水の量までは、バケツなどに移せば利用できる。
  • 増圧直結方式
    水槽を用いず、公共水道から直接各住戸へポンプで圧送する方式。停電の場合はポンプは働かないので各住戸で水は出ない。

排水設備の被害事例

 
排水管が破断したり、配水管の連結部分がはずれるなどの被害があります。水道やお風呂、トイレの水を流すことができなくなります。
排水設備に問題がないか確認がとれてから、水を流すようにしましょう。

その他の設備への被害

機械式駐車場

 
機械式駐車場も電気で動くので、停電時には動かせません。また、重い車輌を支えるためのさまざまな安全装置があるので、それらの正常稼働が確認できるまでは利用をお控えください。

オートロック・防犯カメラ/宅配ボックス

 
災害などで停電になると、防犯カメラは停止し、オートロックが解除され、手動で開閉できるようになります。侵入犯や泥棒の被害に合わないよう事前の対策を考える必要があります。
宅配ボックスも停電で機能が停止し、荷物がある場合は通常の操作では取り出すことができません。