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2022.04.15

個人の備えだけじゃない!「漏水事故」に備える管理組合の保険



分譲マンションでのトラブル件数で、常に上位にあがるのが漏水事故です。漏水事故の原因では、専有部分での設備不具合や人為的ミスのほか、共用の設備に問題がある場合も考えられます。いずれにせよマンションでは複数の世帯が建物を共有しており、そこで漏水事故が発生すると、個々の問題では済まなくなります。今回は前回に続き、分譲マンションでの漏水事故に関して取り上げますが、中でもマンション管理組合として知っておくべき対策にフォーカスします。
 
 
漏水箇所不明の場合、原因特定は管理組合が主体
 
漏水事故は、当社が管理するマンションでも数多く発生しています。その原因としては給湯管にあるケースが多く、全体の1/3を占めています。また竣工から一定の時期を経過すると、水栓・シャワーホースを原因としたものも増加する傾向にあります。
 
漏水事故が発生したときには、まずその原因を調査しなくてはなりません。上階に住む住人がうっかり水をあふれさせて、階下の住宅まで漏水したような場合であれば原因は明らかですが、そのようなケースばかりではないためです。その調査によって、責任の所在とその後の対応が異なってきます。
 
水漏れの発生箇所が、給排水管など設備にある場合には、その設備の所有者が責任を負います。基本的には給排水管本管だと共用部分、枝管だと専有部分となります(管理規約の定めによります)が、原因箇所がすぐに特定できない場合も多く、その判断は難しいとされています。事故の状況によっては、天井を開口したり、給排水管を調査したり、原因を特定するまでに専門業者による綿密な調査が必要になることもあります。そのための日数を要するケースでは、かかる費用も高額になる場合があります。
このとき頼りになるのが、管理組合で加入するマンション総合保険にセットされた「水濡れ原因調査費用」に対する特約です。これは水漏れの原因を調査するために必要だと思われる一連の作業に要する費用を、1事故あたり、あるいは定められた年間の限度額内(保険会社各社によって内容は異なります)で補償するというものです。ただし、原因箇所の修繕費用は補償の対象外となります。
多くのマンション用火災保険に用意されている特約ですが、その補償範囲や金額等について、一度確認しておくとよいでしょう。
 
 
原因の所在により、対処する主体は変わる


原因が判明したら、被害を受けた箇所との因果関係を確認し、誰が被害に対する賠償責任を負うのかを明らかにします。それによって、適用される保険の内容が異なってきます。
※ここでは施工や設備の製造の不具合による場合を除いた説明をしています。
 
原因箇所が共用部分にあり、被害箇所も共用部分という場合、例えば「共用配管からの水漏れにより、1階エントランスの天井が汚損した」というケースでは、管理組合として所有する財産が事故にあったことから、管理組合が加入するマンション総合保険の「水漏れ補償」で補償を受けることができます。
 
原因箇所が共用部分にあり、被害箇所が専有部分という場合、例えば「共用配管からの水漏れにより、専有住戸の天井が汚損した」というケースでは、管理組合がその部屋の持ち主に対して損害を賠償する責任が発生します。このときは加入するマンション総合保険の「施設賠償責任特約」で補償を受けることができます。
 
前回のコラムでも紹介したように、原因箇所が専有部分の設備だった場合は、被害箇所が共用部分であれ、他人の所有する専有部分であれ、その原因箇所の所有者が漏水によって生じた被害を賠償する責任を負うことから、その所有者の加入する「個人賠償責任特約」で補償を受けることができます。また、原因が専有部分内での不注意によるこぼし水等の場合も同様に、階下に発生した水濡れ被害については「個人賠償責任特約」で補償されますが、賃貸に出されている方(外部区分所有者)が所有する専有戸室の設備からの漏水に関しては、外部区分所有者の「個人賠償責任特約」では補償を受けることができませんので注意が必要です。
 

管理組合が「個人賠償責任補償特約」を付保する重要性

「水漏れ事故の原因箇所が専有部分だった場合、その区分所有者の責任で対処」が原則ですが、マンションには多くの世帯が暮らしているので、その保険の加入状況はさまざまです。「個人の問題は、それぞれの責任・保険に任せる」という原則では上手くいかないこともあります。
 
           加害住戸が保険未加入、もしくは十分な補償を得られる保険ではない
           加害住戸が賃借人だった場合、関係者間の確認が煩雑になる
 
そんな場合では、上下階の住民同士でトラブルになることもあり、管理組合としても放置できない状況となります。また外部区分所有者も含め区分所有者全員の保険加入状況を把握することや、入居者の入れ替わりのたびに保険加入の必要性を周知徹底することは非常に困難な作業です。
 
そこで活用できるのは、管理組合が包括して付保する「個人賠償責任包括特約」です。この特約は区分所有者だけではなく、賃借人も対象とすることができます。また区分所有者(もしくは賃借人)で居住している人に関しては、水濡れ事故だけでなく、個人が原因となるマンション内でのさまざまな事故や損害が補償され、その対象が幅広いことから、マンションで安心して暮らすために大きな役割を果たすものです。
 
漏水事故は、いつ、どんな状況で発生するかわからず、一度発生すると大きなトラブルに発展する恐れがあります。個人での備えと同時に、管理組合としての備えも万全にしておくことが大切です。
 
 
漏水事故による保険に関して、疑問点があれば取扱代理店までご連絡ください。
https://www.daiwalifenext.co.jp/hoken/contact/manshoncontact.html
※このご案内は、補償の概要を説明したものです。個別の詳しい補償内容については、取扱代理店までお問合わせください。
【損害保険代理店】
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